メイド・イン・イタリーの精髄 — EXPO 2025大阪・関西万博のイタリアパビリオンを彩るALCANTARA
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メイド・イン・イタリーの精髄 — EXPO 2025大阪・関西万博のイタリアパビリオンを彩るALCANTARA

EXPO 2025大阪・関西万博、イタリアパビリオンにてALCANTARAが伝統と革新を融合した五感に訴える魅力的な空間を創出

大阪2025年

EXPO 2025大阪・関西万博、イタリアパビリオン。ここではALCANTARAが空間と対話し、マテリアルが語りかける物語が展開されます。「芸術が生命を再生する」というテーマのもと、MCA(マリオ・クチネッラ・アーキテクツ)が構想した建築空間の内部で、ALCANTARAは単なるマテリアルを超えた存在として、訪れる者の感覚に深く浸透していきます。五感を通じて没入できるこの旅は、歴史、革新、創造性が融合する現代イタリアのアイデンティティを探る旅として設計されています。
それぞれの空間は独立した物語のシーンでありながら、相互につながっており、感情を呼び起こし、思索を促し、参加を促進するように構成されています。

Visual by MCA Visual

現代に息づくルネサンス — マテリアルが創造する空間体験

ルネサンス期の理想都市—その概念を現代的感性で再解釈したイタリアパビリオンは、象徴性と機能性が絶妙に融合した空間として立ち現れます。

そこでALCANTARAは、メイド・イン・イタリーの象徴としての役割を担いながら、空間に新たな次元を与えています。

日本の伝統的な暖簾からインスピレーションを得たパーティションから、劇場空間を彩る深い赤のドレープまで。ALCANTARAは形を変え、色彩を纏いながら、触れる者の指先に記憶を残し、目に詩情を与えます。その存在は空間に静かな緊張感をもたらしながら、訪問者の身体感覚に直接語りかけます。

木造劇場への誘い — バーガンディ色のカーテンが切り開く体験の入口

パビリオンの心臓部である木造劇場へと誘う回廊空間。そこに吊るされた深みのあるバーガンディ色のALCANTARAは、物理的な空間を超えた体験へと訪問者を導く敷居として機能します。

このドレープは単なる装飾ではありません。揺れ動く布地のなかに光が侵入し、影が生まれ、時間の流れが可視化されます。訪問者はその間を通り抜けることで、日常から非日常への移行を身体全体で感じ取ります。それはまさに、物質と精神、形式と内容の狭間を行き来する旅の始まりです。

©Yumeng Zhu

伝統の再解釈 — 日本の間仕切りに宿る現代的感性

特別会議室には、日本の暖簾という伝統的な間仕切りの概念が、ALCANTARAという現代マテリアルを通して再解釈されています。「デューン」と名付けられた、砂丘を思わせる繊細な色合いのALCANTARAは、空間に詩的な静寂をもたらします。

レーザー技術によって素材に刻まれたパビリオンのロゴとアーチのモチーフは、トーン・オン・トーンの微妙な色調の変化で表現され、光の角度によって姿を変えます。それは見る者の視線の動きに応じて現れては消え、物質の表層と奥行きの間を揺れ動く知覚体験を創出します。日本とイタリア、伝統と革新、そして工業と芸術の間に生まれた対話の場として、この空間は特別な意味を帯びています。

ALCANTARAとアート — イタリアのキネティックアートの巨匠ビアージの作品

展示経路をさらに豊かにし、ALCANTARAとアート・デザイン界との深いつながりを示すため、イタリアのキネティックアートを代表する巨匠、アルベルト・ビアージの作品が選ばれました。白、水色、黒のALCANTARAの細片を用いて制作された「オプティカルダイナミクス」3作品は、このマテリアルが芸術的・文化的表現のための優れた媒体となることを示しています。

ビアージの創造性によって、ALCANTARAは産業用マテリアルから芸術表現のための言語へと変容します。鑑賞者の視点や動きに応じて作品は絶えず姿を変え、光と影のダイナミックな相互作用を生み出します。こうした作品を通して、ALCANTARAは単なる機能性を超え、芸術表現の領域へと拡張され、新たな命を吹き込まれるのです。

新たな対話の創造へ — 関係者の声

アルカンターラ社のエウジェニオ・ロッリ社長兼CEOは、その思いを次のように語ります。「大阪・関西万博での展示は、単なるマテリアルの提示を超えた文化的対話の場です。ALCANTARAが持つ品質、多様性、そして持続可能性への取り組みを国際的な文脈で示す機会となります。イタリアの美学と技術革新の融合を体現する媒体として、私たちのマテリアルが世界との新たな対話を生み出すことを願っています」

EXPO 2025大阪・関西万博イタリア政府代表のマリオ・ヴァッターニ大使は、より広い文脈からこう述べています。「実験精神、メイド・イン・イタリー、デザイン—これらの要素がALCANTARAというマテリアルに結晶化しています。イタリアパビリオンにおけるその存在は、私たちの国が大切にする創造性と革新の精神を象徴しています。伝統と先端技術の絶え間ない対話から生まれるイタリアの未来像を、ALCANTARAは鮮やかに物語っているのです」

©Yumeng Zhu

イタリアパビリオン内でのALCANTARAの存在は、より広いビジョンを映し出しています。それは文化間の対話、芸術と産業の融合、伝統と最先端技術の調和です。唯一無二の認識しやすいマテリアルを通して語られるこの物語は、私たちの国の現代的なアイデンティティを、目に見える形で触れることのできる方法で表現しています。ALCANTARAは単なる装飾素材を超え、イタリアと日本、そして世界との間に新たな感覚的な対話を創り出す媒体となっているのです。

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