Alcantara:50年を超える、イタリアの秀逸の極み
コーポレート&サステナビリティ (C&S)

ALCANTARA:50年を超える、イタリアの秀逸の極み

1970年代に登場して以来、Alcantara(アルカンターラ)は独自の道を歩み、イタリアのデザイン、エレガンス、イノベーション、そして多様性の象徴的存在としての地位を確立してきました。

ミラノ2025年9月

Alcantaraの歴史が始まるのは1970年代のこと、技術の革新により誕生した世界でもユニークな素材は機能性とデザインの中に光るエレガンスを兼ね備えていました。
日本の特許を基に開発され、イタリアで完全なる進化を遂げたアルカンタラは、瞬く間に卓越した素材としての道を歩み始め、時と共に前衛的で独自性を持つ象徴となりました。

(動画)Alcantaraの50年

1970年代から

ファッションブランドやデザイナーとの、アイコニックなコラボレーション

1970年代、最初にAlcantaraの可能性に着目した業界の1つはファッション、そしてラグジュアリーアクセサリー業界でした。ジャンニ・ヴェルサーチウォルター・アルビーニなど国際的に名声を得たデザイナーがその多様性、美しさ、100%メイド・イン・イタリーの品質を評価したのです。

ジャンニ・ヴェルサーチのためのAlcantara – VOGUE ITALIA、1981年

それ以降、Alcantaraはランバンカール・ラガーフェルドY’sスワロフスキーといった著名なファッションブランドやデザイナーとのコラボレーションを通して存在感を強化してきました。芸術的でスタイリッシュなビジョンをユニークでエクスクルーシブな製品へと昇華させ、モダンファッションのトレンドに先んじてきました。

ファッションへのアプリケーションを詳しく見る

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1) ヘルノ(広告)、1980年代
2) マックスマーラ、2025年春夏コレクション

1970年代から

自動車業界におけるイノベーション

Alcantaraは1974年より自動車業界に登場。ベルトーネがデザインを手がけたランボルギーニ・ブラボーの内装に使用され、デザイン、そして素材の革新という点で転機を迎えるコンセプトカーを演出しました。

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alcantara_lamborghini_bravo_1974

ベルトーネによるランボルギーニ・ブラボー、1974年

1978年にはフィアットX1/9にも導入され、それから更に数年、1984年にはジョルジェット・ジウジアーロがアイコニックなランチア・テーマの内装向け素材として採用。

以降、Alcantaraはフェラーリランボルギーニマセラティポルシェマクラーレンなど特に権威あるブランドのお墨付きとなりました。その特色ある性質としては手触りのよさ、グリップ力、耐久性、快適な使用感、そしてデザインにおけるカスタマイズの可能性に至っては前例はありませんでした。

自動車へのアプリケーションを詳しく見る

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1) ランチア・テーマのAlcantara内装、1978年
2) マセラティ・ビトゥルボのアルカンターラ内装、1981年

1980年代から

インテリアデザインにおけるエレガンスと感度

1980年代にデビューして以降、直近のモダン解釈に至るまで、Alcantaraはリーン・ロゼミノッティMolteniC.など名門ブランドとのコラボレーションを通、インテリアデザインの世界でも中心的存在を担っています。
Alcantaraが使用されたアイコニックな製品の中でも特に傑作とされるのがミシェル・デュカロワが1973年にデザインしたリーン・ロゼのモジュールソファトーゴで、1990年代には様々なバージョンのAlcantaraで再解釈されました。

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alcantara interior design ligne roset togo michale ducaroy

リーン・ロゼのトーゴソファ、1973年

Alcantaraは名高いインテリアブランドに加え、ジュリオ・カッペリーニマルセル・ワンダースnendo(ネンド)など世界で活躍するデザイナーの芸術的ビジョンにフォルムを与え、デザインの傑作という形に解釈をしていくのです。更にミラノデザインウィークにも数多く参加、限定コラボレーションやイマーシブ(体験型)インスタレーションを発表しています。

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1) カッペリーニ – トム・ディクソン「SChair」、1991年
2) 「The Dream House of Alcantara(Alcantaraのドリームハウス)」 – ミラノデザインウィーク、2011年

1990年代から

Alcantaraがコンシューマーエレクトロニクスを変革する

Alcantaraのイノベーションは1990年代からコンシューマーエレクトロニクスにも参入。ヘッドフォンやスピーカーなどのハイテク製品に使用され、以降はスマートフォンホームデバイスノートパソコンへと徐々に拡大していきました。
時の経過とともにRØDEサムスンTCLモトローラといった国際的なブランドが、テック製品をデザインオブジェへ変貌させる力を高めるべく、Alcantaraを採用したのです。

この歴史における重要な章となるのが、マイクロソフトとのコラボレーションです。Alcantaraは2017年より、Surfaceラップトップ、並びにSurfaceプロのキーボード表面に使用され、エレガントで快適な仕上がりを演出しています。

テック機器への使用例を詳しく見る

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1) マイクロソフト Surfaceラップトップ、2017年
2) ノキア 7200、2004年

2000年代から

アート、文化、デザインの間にあるメイド・イン・イタリーの秀逸

Alcantaraとアートそして文化の絆は2000年代以降、MAXXI(ローマ)ヴィクトリア&アルバート博物館(ロンドン余徳耀美術館(YUZ museum、上海)森美術館(東京)など、デザイナーや世界的に重要な美術館とのコラボレーションを通じ、一段と強固なものとなりました。ドミティッラ・ダルディロス・ラブグローブダビデ・クアドリオアルベルト・ビアジパトリシア・ウルキオラといったキュレーターやアーティストは、その美的要素、手触り、クリエーティブなビジョンを融合させる力を評価し、Alcantaraを採用したのです。Alcantaraはこうして真の手段、芸術的な想像力を完璧に表現するためのツールとなりました。

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1) 「Nine Journeys Through Time.(時間を超えた9つの旅)」余徳耀美術館(YUZ museum、上海)、2019年
2) 「LOCAL ICONS.(ローカルアイコン)Greetings from Rome.(ローマよりごあいさつ)」Alcantaraプロジェクト – MAXXI、2015年

50年以上に渡り、Alcantaraはエレガンスとイノベーションの象徴として国際的に認知されており、あらゆる製品や表面を唯一無二の視覚的、感覚的な体験へ変貌させる力を持っています。その汎用性の高さからファッション、自動車、インテリアデザイン、コンシューマーエレクトロニクスに至るまで、メイド・イン・イタリーの秀逸を現代的に表現する役割、そしてビジョンを明確に具現化する素材としての力を確立しているのです。

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